〜歯周病治療の流れ〜
歯周病の治療は、 歯の周囲の歯周病菌をいかにして減らしていくか、 ということを目的にして行っていきます。
歯周病が軽いほど、治療も簡単で早く終わる!
保険診療で行われる歯周病治療の内容は、 保険制度によって行う内容が決められており、 次のような流れで行われます。なお、 治療を始める前や治療のステップごとに、 歯周病の重症度を判定するための検査が行われます。
通常の流れとしては、次のようになります。
①歯茎の検査1回目(歯周病の重症度の確認)
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②歯石除去(スケーリング)上下で2回
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③歯茎の検査2回目(歯茎の治り具合の確認)
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④歯周ポケット内の歯石取り、根面清掃(SRP)
何回か行うことが多いです
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⑤歯茎の検査3回目(治り具合の確認)
①歯茎の検査1回目
初めての診察では、 患者様の現在のお口の状態を把握するために歯茎の検査を行うこと になっています。 ここでは歯茎の炎症がどれくらいあるのかを調べていきます。
②歯石除去
歯についた細菌の塊(プラーク) が石のように固くなってしまったものを歯石といいます。 歯石は歯周病をより進行させるため、超音波スケーラーという、 超音波の振動で汚れを浮かせて落とす器具を使って歯石を除去して いきます。
国の決まりにより、 しっかり汚れを取るために上下で2回に分けるというルールがある ため、2回に分けてしっかりとお掃除をしていきます。
③歯茎の検査2回目
表面の歯石が取れた状態で、再度歯茎の検査を行なっていきます。 2回目の検査では1回目の検査の時よりも炎症の度合いがどうなっ ているのか、 ポケットの深さや歯茎の中に歯石があるかどうかなど、 細かい部分もしっかりと調べます。この検査は、 歯茎の境目に沢山歯石がついていたりすると正確な数値が測れない ため、表面の汚れを出来る限り取り除いた状態で行います。
④ 歯周ポケット内の歯石取り、根面清掃(SRP)
歯と歯ぐきの間に潜り込んで出来ている歯石の除去をSRP( スケーリングルートプレーニング)といいます。 2回目の検査で出血や腫れなどの炎症があったり、 ポケットの中に歯石がついている部分などのSRPを必要とする歯 は、 歯ぐきの中で強い毒素を持つバイオフィルムが形成されているため 、SRPを行って、 歯石の除去とバイオフィルムの破壊を行います。
⑤ 歯茎の検査3回目(治り具合の確認)
SRPを行ってからの炎症度合いが減ったか、 まだ腫れている部分はないか、 汚れの付着具合やポケットの深さに変化は生じているかをみます。
ここで何も炎症がなければ定期メインテナンスへと移行します。
歯周病治療が完了した後は、 歯の状態に応じた患者様それぞれの期間で、 歯科医院に定期メインテナンスにお越しいただき、 クリーニングを行います。歯周病菌が少しでも残っていると、 せっかく良くなったお口の環境が逆戻りしてしまうため、 治療後の経過を確認させていただきます。 正しい歯みがき指導を行い、お口の環境が安定するように、 定期的なメンテナンスを行うことをおすすめしています。